「遊戯さん、オレ手伝います!」
「そんなぁ、いいのに。きみはお客さんだ。」
「オレは食べるだけ、なんて悪いですから。」
「そう?助かるよ!じゃあこれを手伝ってくれるかな?」
「はい!」
遊戯さんがオレに夕飯を作ってくれるなんて夢みたいで、オレはどうしようもなく浮かれていた。
ご飯できるまで自由にくつろいでて、と言われたのでしばらく遊戯さんが料理しているのを後ろから眺めていたが、オレが何もしないのもなんだか申し訳なくなってきて、手伝いを申し出た。
けれど二人で分担して野菜を切りながら、どうしても遊戯さんの方をちらちら見てしまって手元がはかどらない。
ああやっぱり綺麗な人だ。整った目鼻立ち。腕まくりをしている手首は折れそうなくらい細い。ふいに白いうなじに目が行ってしまって思わず息をのむ。
遊戯さんはそんなオレにはなんにも気付いていないようで、内心安堵した。遊戯さんの鈴みたいな鼻歌が鼓膜を揺らして心地良い。
しかし冷蔵庫に入っている材料を取ろうとしたのか遊戯さんがおもむろにこちらを振り返った時、オレの目は彼の血色の良い唇にくぎ付けになってしまった。こんなにじろじろ見てたら絶対怪しまれるだろうに、どうしても目が離せない。ああさくらんぼみたいに甘そうだな、と思ったその時、手元が狂った。
「いっ…!」
「―――!?十代くん!包丁で指切っちゃったの!?」
「えへへ、手が滑っちゃいました。あっでも気にしないでください。こんなの舐めときゃすぐ治るんで」
「そんな、血が出てるよ。早く手当てしないと…!」
遊戯さんにちょっとかっこいいとこ見せたくて、無理に包丁作業を買って出た結果がこれだ。
ああオレかっこわるいな、とか、遊戯さんの力になりたかったのにまた迷惑かけちゃったな、とか、いろいろ思うことはあるけれど。
それよりも何よりも、遊戯さんに巻いてもらったこの絆創膏、きっと勿体なくていつまで経っても剥がせないんだろうなと思う。絆創膏に目をやるたび、オレを手当てする時伏し目がちになった遊戯さんの長い睫毛を思い出してドキドキする。
でも、それでも今は、この夢みたいな時間の一秒一秒を大切にしなきゃだ。
「十代くん、ご飯できたよー。」
「うわぁ、すっげーおいしそう!流石です遊戯さん!」
テーブルに二人分の皿を並べながら、さっき手当てしてもらった指先がまだ熱を帯びている気がした。
********************
走り書きで恐縮です。もしお目通し下さった方がいらっしゃいましたらお目汚し失礼いたしました(笑)
もしかして:今まで描いた十表漫画は全部バッドエンド(笑) みたいな笑えない状況なので、たまにはこういうのも入れていかないとですよね…ハハッ
け.ん.ぬは料理男子なので、きっと十代もちょっと練習すればすぐ料理うまくなるよ(^/////^)
はぁ…ここしばらく零遊のゲスっぷりに翻弄されてきたので十表のピュアかわいさが胸に沁みます(笑)
ちなみにこれは小説なんて大層なものではなく1000字程度の小話以下ですが、小説書きと絵描きなら、前者の方が漫画描きの感覚に近いような気がします。
たまに漫画を描いていると、普段と問われているところが全然違うのだなぁと痛感します。大事なのは絵ではないと。問われているのはストーリーの構成力であり、画力は後からでもついてくると漫画の編集者さんもよく仰います。私が毎回一番悩むのは話のテンポですね…。今回は「遊戯さんに手当てしてもらった絆創膏をいつまでも剥がせない十代君かわいい!」で書き始めたはずなのに、前半部分を加筆しすぎて本題が薄れた気がします(最初、会話と会話の間の独白はものの三行程度でした)。
ウウウウウウ小説書きさんってやっぱりすげ――――!!!!!!!!!
(私なんぞが過ぎたことを言うようで恐縮ですが)小説書きさんは是非その構成力を生かして漫画にも手を広げてみては…と思います。
枷がうちでご飯作ってくれてるとき二人でリアル十表ごっこやった日が懐かしいな~!またやろうね(^-^)
「そんなぁ、いいのに。きみはお客さんだ。」
「オレは食べるだけ、なんて悪いですから。」
「そう?助かるよ!じゃあこれを手伝ってくれるかな?」
「はい!」
遊戯さんがオレに夕飯を作ってくれるなんて夢みたいで、オレはどうしようもなく浮かれていた。
ご飯できるまで自由にくつろいでて、と言われたのでしばらく遊戯さんが料理しているのを後ろから眺めていたが、オレが何もしないのもなんだか申し訳なくなってきて、手伝いを申し出た。
けれど二人で分担して野菜を切りながら、どうしても遊戯さんの方をちらちら見てしまって手元がはかどらない。
ああやっぱり綺麗な人だ。整った目鼻立ち。腕まくりをしている手首は折れそうなくらい細い。ふいに白いうなじに目が行ってしまって思わず息をのむ。
遊戯さんはそんなオレにはなんにも気付いていないようで、内心安堵した。遊戯さんの鈴みたいな鼻歌が鼓膜を揺らして心地良い。
しかし冷蔵庫に入っている材料を取ろうとしたのか遊戯さんがおもむろにこちらを振り返った時、オレの目は彼の血色の良い唇にくぎ付けになってしまった。こんなにじろじろ見てたら絶対怪しまれるだろうに、どうしても目が離せない。ああさくらんぼみたいに甘そうだな、と思ったその時、手元が狂った。
「いっ…!」
「―――!?十代くん!包丁で指切っちゃったの!?」
「えへへ、手が滑っちゃいました。あっでも気にしないでください。こんなの舐めときゃすぐ治るんで」
「そんな、血が出てるよ。早く手当てしないと…!」
遊戯さんにちょっとかっこいいとこ見せたくて、無理に包丁作業を買って出た結果がこれだ。
ああオレかっこわるいな、とか、遊戯さんの力になりたかったのにまた迷惑かけちゃったな、とか、いろいろ思うことはあるけれど。
それよりも何よりも、遊戯さんに巻いてもらったこの絆創膏、きっと勿体なくていつまで経っても剥がせないんだろうなと思う。絆創膏に目をやるたび、オレを手当てする時伏し目がちになった遊戯さんの長い睫毛を思い出してドキドキする。
でも、それでも今は、この夢みたいな時間の一秒一秒を大切にしなきゃだ。
「十代くん、ご飯できたよー。」
「うわぁ、すっげーおいしそう!流石です遊戯さん!」
テーブルに二人分の皿を並べながら、さっき手当てしてもらった指先がまだ熱を帯びている気がした。
********************
走り書きで恐縮です。もしお目通し下さった方がいらっしゃいましたらお目汚し失礼いたしました(笑)
もしかして:今まで描いた十表漫画は全部バッドエンド(笑) みたいな笑えない状況なので、たまにはこういうのも入れていかないとですよね…ハハッ
け.ん.ぬは料理男子なので、きっと十代もちょっと練習すればすぐ料理うまくなるよ(^/////^)
はぁ…ここしばらく零遊のゲスっぷりに翻弄されてきたので十表のピュアかわいさが胸に沁みます(笑)
ちなみにこれは小説なんて大層なものではなく1000字程度の小話以下ですが、小説書きと絵描きなら、前者の方が漫画描きの感覚に近いような気がします。
たまに漫画を描いていると、普段と問われているところが全然違うのだなぁと痛感します。大事なのは絵ではないと。問われているのはストーリーの構成力であり、画力は後からでもついてくると漫画の編集者さんもよく仰います。私が毎回一番悩むのは話のテンポですね…。今回は「遊戯さんに手当てしてもらった絆創膏をいつまでも剥がせない十代君かわいい!」で書き始めたはずなのに、前半部分を加筆しすぎて本題が薄れた気がします(最初、会話と会話の間の独白はものの三行程度でした)。
ウウウウウウ小説書きさんってやっぱりすげ――――!!!!!!!!!
(私なんぞが過ぎたことを言うようで恐縮ですが)小説書きさんは是非その構成力を生かして漫画にも手を広げてみては…と思います。
枷がうちでご飯作ってくれてるとき二人でリアル十表ごっこやった日が懐かしいな~!またやろうね(^-^)
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